▼現在の担当業務
東日本エリア・中規模顧客向け営業チームのマネージャーとして、部の戦術立案やユニット・メンバーの成果創出支援を中心に行なっている。
目次
「できない自分」と向き合った経験が、今の自分を作ってくれた
私は現在、グロースマーケット事業本部のマネージャーとして、東日本エリアの中規模顧客向け営業チームを管轄しています。
SmartHRには2022年11月に入社し、最初は関西のセールスチームでメンバーとして新規営業を行っていました。その後1年間のチーフ期間を経て、エンタープライズ事業本部に異動し、大規模顧客向けのセールスを半年間経験。2025年1月からは改めて中規模顧客領域に携わるようになり、現在はマネジメント業務に従事しています。
私のミッションは部門として成果を出すことです。チーフと連携をとりながら、15名のメンバーが成果を出すための戦術を考え、育成にも力を入れています。
強みが異なるメンバーが揃う中で、誰もが成果を出せるような仕組みづくりや、メンバーの伸びしろを見ながら育成していくことに、とてもやりがいを感じています。

メンバー育成をする上で、大切なことを学んだ、忘れられない経験があります。
それは、新卒で入社したハウスメーカーでの営業時代に直面した、大きな挫折でした。
入社して最初の1年間は全く成果が出ず、全国の同期の中でも売上は最下位でした。
人と話すことに自信があり、「自分は成果を出せる」と思い込んでいたため、成果を出せない自分を直視することができずにいました。なかなか成績が上がらない中で、上司や周囲からもたくさんアドバイスをもらっていましたが、素直に受け止めることができなかったんです。
そのときの私は、営業活動がうまくいっていないのに「うまくいっている風」に報告をしてしまっていました。でも、上司はそれに対して何度も質問をしたり、真剣に考えてくれるんです。
自分に真摯に向き合ってくれる人に対して、全く誠実ではないことをしてしまっている、と思い、自分が「それっぽく話しているだけで全然うまくいっていないこと」を勇気を出して打ち明けました。
そしたら上司は、私を叱ると同時に「お前のことを今日から改めて信じるから、一緒に考えよう」と言ってくれました。
それからは「できないことから逃げない」と決意し、ありのままの丸裸な自分を受け止めて、気持ちを入れ替えました。
上司のおかげで自分の成長を邪魔していたプライドを捨てることができた経験は、私にとって大きな学びです。その後は成績も好転し「営業という仕事は自分に向いている」とさえ思えるようになりました。
自分自身がブレイクスルーした経験は、現在のマネジメント業務にも活きていると思います。
人は、正しいことや理屈を言われるだけでは変わりません。自分の中の感情が刺激されることで、自身で行動を変え、変化していくことができるのです。
私にできることは、ひとり一人のやり方や価値観を紐解き、メンバーが自分で気づきを得るための手助けをすること。
決して簡単なことではありませんが、仲間が壁を乗り越え、成長していく姿を見ると、かけがえのない喜びを感じます。

小さな経験を積み重ね、大きな教訓にたどり着く
私は読書が好きで、これまでにビジネス関連の書籍を1,000冊近く読んできました。
もともと、日常的な読書の習慣がなかったので、最初は本を読むことがつらいと感じていたんです。でも、1日に1ページでも2ページでも読み進めていくうちに、少しずつ読むこと自体が楽しくなり、次第に読めるようになっていきました。
私はそういう「小さく継続すること」が得意なんですよね。
例えば、営業のロールプレイに取り組むときも、いきなり完璧を目指すのではなく、まずは1日10分くらいの小さな取り組みから始めて、それを毎日繰り返す。
継続することで少しずつ成長を実感できるようになると、アップデートのスピードをどんどん速くすることができます。
筋力トレーニングを始めるときに「いきなりマッチョになろう」とは思いませんよね。それと同じで、とにかくできるペースで続けることを優先しています。
継続を軸にして、さらに自分の得意なことを増やせないかと考えてみたことがあります。
そこで見えてきたのが「具体的な経験を抽象化する力」が自分の強みなんじゃないか、ということ。
営業のロールプレイや商談など、自分が行動としてやっていることはすべて「具体」の体験です。そして、その積み重ねの中から、自分にとっての本質的な学びや気づきといった「抽象」を見出すのが私は得意なのだと気がつきました。
たとえば、お客さまと思うようにコミュニケーションが取れなかったときに「結論から話さないと伝わらないんだな」という学びがあったとします。すると今度は、上司とのSlackのやりとりでも「結論から伝えた方がわかりやすいだろうな」と気づけるようになるんです。
つまり「お客さまに伝わらない時」という特定のシーンにとどまらず「誰かに何かを伝える時」というもっと広い視点で「結論から伝える」というコミュニケーションのセオリーを見いだせるんです。
小さく具体的な行動を継続しながら、そこから見えてくる抽象的な考えや教訓を、リファレンスとして自分の中に蓄積しているのかな、と思っています。
これはマネジメントでも同じです。
営業に対する思いやお客さまに対する気持ちはメンバーによって異なります。それは持っている「具体的な経験」がそれぞれ違うからです。
でも、対話を重ねて掘り下げていくと、どのメンバーも必ずSmartHRというサービスの価値を信じていて「お客さまに価値を届けたい」という気持ちがあることに気がつきます。マネジメントは、抽象化して見えてくるそういった共通点をメンバーに伴走しながら見出していく必要があると思っています。

「評価者であるな、学習者であれ」
私が働く上でモットーにしていることは「評価者であるな、学習者であれ」です。これは、以前研修会社で講師をしていた経験から得たものです。
研修の現場で、多くのビジネスパーソンと出会いました。その中で強く感じたのが、変われる人と変われない人の違いは、学習者としてその場にいるか、評価者として参加しているか、という姿勢の差だ、ということでした。
同じ研修を受けていても、評価者として参加している人は「この話は新卒向けだから関係ないな」とか「バックオフィス部門の育成方法は成果重視型の自分の組織には当てはまらないな」と、最初から内容を自分には関係ないないと判断してしまうことがあります。そういう人は、いくら素晴らしい研修の機会があっても変わっていけません。
一方で学習者は「状況は少し違うけど、この部分は自分にも当てはまるな」とか「一部をアレンジすれば自分のチームでも適用できそう」と、情報を柔軟に取り入れることができます。そういう人は、先ほどお話しした「具体」を集めるスピードが早く、その度に「抽象化」して自分の価値観やパターンをアップデートし変わっていける。立場や環境が変わっても、学び続ける限り、成長し続けることができるんです。
こうして話していると、私は成長へのこだわりが強いんだなと、改めて実感します。
きっと私は、人一倍学習意欲が強いんだと思います。これからもチームのみんなと共に、楽しく強く成長していきたいです。

セールスとは、お客さまの「行動変容を促す」仕事
今はまず、マネージャーという立場で部門の成果を出すことに注力し、メンバーとともに成長痛を感じながらより多くのお客さまに価値を届けていくことにチャレンジしたいと思っています。
その先で、自分自身の視座をさらに高め、中長期的な視野で組織や事業に貢献できる立場を目指していきたいです。
SaaSの営業は、ルーティンっぽい仕事をしているというイメージを持たれてしまうことがあります。
でも、実際はまったく逆で、私はこの仕事をとてもクリエイティブな仕事だと感じています。
なぜなら、私たちの役割はお客さまの「行動変容を促す」ことだからです。
どんな企業も課題や叶えたいことはそれぞれに異なります。営業は、その都度お客さまに合わせた最適な働きかけを見つけ出す必要があるんです。
そのプロセスを通して、お客さまの未来にポジティブな変化を起こすことができるのが、SaaS営業の本質だと思っています。
SmartHRを導入してくださるお客さまの業種は様々なので営業の仕事を通じて「学習者」であり続けることができれば、無限に学ぶことができるんです。
お客さまの行動変容を促す方法は、市場に合わせて常に変わり続けているので、飽きる暇なんて全くありません。こんなに多くのことを学べる環境は、なかなかないと思います。
SmartHRは、導入してくださったお客様に対して大きな価値を生み出せるサービスだと思って営業をしています。
そのため、光栄なことに、お客さまから「SmartHRを導入してよかった」というお言葉をいただく機会も多くあります。そんな時、私は「自分の仕事が人に良い影響を与えられた!」と心の底から嬉しくなるんです。
思い返すと、私は昔から、自分の言動で人を笑わせたり、前向きな影響を与えることが大好きでした。今はその喜びを、お客さまの業務改善や事業への貢献を通して感じているのかもしれません。
メンバーに対しても同じです。
メンバーが成果を出すために全力でサポートをし、その人がもっと輝いていけるように、良い影響を与える存在でありたいと思っています。
今後はセールスだけでなく、IS(インサイドセールス)やマーケティングチームなど、他部署との連携にも力を入れていきたいと考えています。
SmartHRには、どの部署にも本気で仕事に向き合っている素敵な人が集まっています。これまでは、それぞれの部門が独立した専門性と推進力を持っていたからこそ、個別のエンジンでパフォーマンスを発揮し続けてきました。
でもこれからは、職種は違えどチーム同士が、より強い親和性を持って連携の仕組みをつくることができれば、爆発的な価値を届けられるようになると確信しています。
その中で、自分自身もさらに影響範囲を広げていきたい、将来的にはSmartHRの経営にも携われたら嬉しいです。

目の前のことに本気で向き合うことが未来の自分の追い風になる
もし今、キャリアのことで壁にぶつかっていたり、もやもやした不安を抱えている方がいたら、私は「目の前のことに本気で向き合ってみてほしい」と伝えたいです。
マネジメントの立場になって実感したのは、本当に多くの人が「漠然としたキャリアへの不安」を感じているということでした。
SmartHRに入社する人は全員向上心に溢れています。だからこそ、今後の自分に迷い「今やっていることはこのままでいいのだろうか?」と常に向き合っているのではないでしょうか。
実は、私も明確なWill(やりたいこと)は持っていません。
前職の研修の中でも、なかなか自分のWillをうまく書けませんでした。しかし、その代わりにCan(できること)を一つずつふやしてきたという実感があります。
いつかやりたいことが見つかった時、誰かの助けや後押しが必要になるかもしれません。その時には、それまで着実に積み上げてきたCanが背中を押してくれます。
そのときの追い風になるのは、地道に積み上げてきた「目の前の小さな具体」なんだと私は思います。
今のSmartHRは、マルチプロダクト化も進み、戦い方もどんどん進化しています。登る山は高くなり、チャレンジの幅も日々広がっています。
切磋琢磨できる仲間がいて、挑戦を歓迎するカルチャーがあって、一人一人が全力で向き合う土壌はしっかり整っています。
ここで本気で頑張れば、必ず道は拓けます。私自身がそう信じているし、マネジメントとして全力でそのサポートをしていきたいと思っています。

取材・文・写真/@ishimayu





