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タフに前向きに。総合力が試される採用の仕事でチャレンジし続ける - 近藤愛さん

2023年4月にSmartHRに入社。自動車ディーラーでの営業職を皮切りに、ITベンチャー企業を経て、3社目から採用人事の道へ。約5年間その会社で採用業務を経験し、現在はSmartHRでプロダクトマネージャーとプロダクトデザイナーの採用を担当している、近藤愛さんにお話しを伺いました。

この記事に登場するメンバー

  • 人事統括本部 プロダクト・コーポレート中途採用Bユニット

    近藤 愛(こんどう まな)さん

    2023年4月

    入社

    データドリブンな採用を目指したい!

採用人事は「総合職」— 多彩なスキルが求められる仕事

私が人事の道に進んだのは、実は偶然でした。自動車ディーラーでの営業からキャリアをスタートし、10名ほどの小さなベンチャー企業で営業を続けていましたが、将来のキャリアに漠然とした不安を抱えていました。そんな時、人事の仕事をしていた父に相談したことがきっかけで、人事という選択肢が浮上し、3社目の会社で約5年間、初めて採用業務を経験しました。

今では、人事の仕事は私の性格にとても合っていると感じています。

採用人事というのは、いわゆる「総合職」のような力が必要だと思います。営業的なスキルはもちろん、マーケティング、広報、データ分析など、さまざまな要素が組み合わさった仕事なんです。多様なスキルが求められるからこそ、刺激的で面白い。それがこの仕事の魅力なのかな、と思います。

採用は「水物」と言われることもあるほど、タイミングが非常に重要です。いかに良いタイミングを引き寄せるか、あるいは生み出すかが鍵になります。

例えば、2025年下期に控えているSmartHRのプロダクト10周年のような大きなイベントがあれば、その広報スケジュールを踏まえ、候補者との接点を持つタイミングやアトラクト(候補者を惹きつけるための施策)のタイミングを逆算して設計します。
人事部だけで大きな盛り上がりを作り出すのは難しいため、会社全体のイベントを見て、事前準備を重ねていくことが重要です。

年々高まる採用の難易度と候補者体験の設計力

SmartHRではスケールアップに伴い、求める人物像のレベルも年々上がっており、他社との競争も激化しています。優秀な人材は複数企業からアプローチを受けているため、早期に魅力を伝えられるかどうかがカギです。

選考の最終フェーズでは既に他社からの強いアトラクトがかかっていることもあるため、応募時点から勝負は始まっています。オファー面談でピークを迎えるよう、候補者体験全体を戦略的に設計する必要があります。

正直なところ、候補者の状況に合わせて考慮が必要なため、これが正解だという手法はないけれど、そこは採用人事の力量で正解に近づけていくしかありません。候補者体験の磨き込みとして、さまざまなパターンを作っていくのは大きなチャレンジであり、それが面白さでもあると思います。

私たちのチーム(プロダクト・コーポレート中途採用ユニット)は8名体制で、各職種に専任の採用人事がついています。
採用目標達成に向けて、常に緊張感はありますが、もともと営業の仕事をしていた私にとっては、結果がわかりやすく、目標が明確でやりやすいですね。

とは言え、自分一人では達成が難しいストレッチな目標のため、ユニットのメンバー、部門のメンバー、エージェントなど含め、ステークホルダーの巻き込みが非常に重要です。

前職ではエンジニアの採用を担当していましたが、現在はプロダクトマネージャーとプロダクトデザイナーの採用を担当しています。特にプロダクトマネージャーは、採用ペルソナの要件のハードルが高く、工夫が求められます。優秀な方にSmartHRを選んでいただくための、理由づくりや仕掛けづくりが今向き合っているトピックです。

SmartHRは幸いにもそれなりに知名度がある会社なので、候補者がすでにある程度イメージを持っているケースがあります。例えば「すでに完成されている会社」とか「30人以上プロダクトマネージャーがいたら、もう今から自分がジョインしてやることはなさそう」といったイメージです。

でも、それは正しいものではありません。既存事業、新規事業ともに開発が活発で、スケールアップを続けるフェーズにおいては、まだまだ主体的に関わってくださる方が必要なんです。

そのギャップを埋めるため、ブログ記事の執筆やエージェントとの連携を通じて、「まだやることがたくさんある」ということを伝えたりと、正しい情報の量を増やす取り組みを進めています。

非常に地道な取り組みではありますが、選考中の候補者から「このブログを見ました」「これを読んでエントリーを決意しました」と言ってもらえると、少しずつイメージを変えていくことができているな、と実感できます。

前職でのマネージャー経験がブレイクスルーのきっかけだった

キャリアにおける大きな転換点は、前職の会社に入社して3、4年経った頃に訪れました。
マネージャーが突然退職することになり、私がその役割を引き継ぐことになったんです。

全く予想していなかったことではありましたが、いざ業務を引き継いでみたら、マネージャーの権限でしか見られない情報にアクセスできるようになり、見える景色が変わりました。経営層やマネジメント層の人たちと議論する機会も増え、経験値はもちろん物事の見方が大きく変化したと思います。

会社において「これから起きること」や「本当はこういう人材が欲しいけれど、実際に採用するのはまだ数年後だ」といった、経営層が考えている中長期のビジョンに触れることができるようになったことで、先を見越して動けるようになりました。

例えば「この人材は今すぐは採用できないけれど、将来的にうちの会社でポジションが生まれる可能性がある」と判断したら、まずは接点を持つために一度話してみませんか、と経営層に働きかけることができます。

このときの経験は、私のキャリアにおけるブレイクスルーポイントでした。

仕事をする上で気をつけていることは、まずは「たたき案」を作ることです。内容の完成度は5、6割でも良いので、全体像を可視化することで、議論を具体化しやすくなります。

職種柄、企画を立てることが多く、関わるステークホルダーもたくさんいます。
さまざまな人の協力を得て進めるにあたって、議論の元になるものがないと話が発散してしまいますよね。だからこそ、まずはイメージをすり合わせるための共通言語となる「たたき案」を作ることが大切だと思います。ベースとなるたたき案があれば、周囲に意見をもらい磨き上げていくことをスピード感を持って推進できるからです。
それに、みんなの時間を使うからには、MTGを有意義な時間にしたいという思いもありますね。

この意識は前職の頃から持っていましたが、SmartHRに入ってからより強くなったように感じます。
前職との大きな違いは、ステークホルダーの多さです。そして、SmartHRの仲間はしっかりとフィードバックをしてくれます。「もっとこうしたらいいと思う」「ここの考慮が抜けている」など、具体的な意見をもらえるので、たたき案を作る甲斐があります。
自分が作ったものに対してきちんと意見やアイデアをもらえること、そしてそのやり取りのラリーに充実感があるので、より自分から動くようになりました。

SmartHRではみんなで作っている感覚で進められるのが嬉しいんです。

「manaさんが考えていることがわからない」と言われた経験から学んだこと

もう一つ大切にしていることは、自分の考えをしっかり持つことですね。

正しいか間違っているかに関わらず、自分の意思を明確にすることで周りからもフィードバックをもらえますし、それはリーダーシップにもつながっていくと思います。そして、それがチーム全体のやりやすさにもつながっていくと考えています。

でも実は、自分ではちゃんと意見を出していたつもりだったのに、周囲からはそう見えていなかったという経験をしたことがありました。

個人目標のフィードバックをCPO(Chief Product Officer)からもらった際に「manaさんとしてなにが課題と感じているのか見えない状態なので、コミュニケーション量を増やしていただけると嬉しい」と言われました。上長からも「もっとコミュニケーションを増やして、自分が考えていることを話せるようになるといいね」というアドバイスをもらったんです。

そのアドバイスで、自分に足りていないものが明確になりました。それ以降、自分の意見が相手に伝わっているかを考えながらしっかり話すことや、定例ミーティングなどを通して対話を増やすことを意識するようになりました。

私は、たとえそれがネガティブなことを指摘するものであっても、フィードバックを受けることには全く抵抗がありません。
むしろ、自分が考えていることや目標やビジョンに考慮漏れがないか常に不安を感じているので、フィードバックはそれを補完してくれるものだと考えているからです。フィードバックがない方がむしろ、期待値を満たせているかどうか分からず不安になってしまいます(笑)。

なので至らない点への指摘であっても「なるほどそうか。そういう考えもあるのに、全然気がつかなかった!」と、嬉しくなります。もし相手のフィードバックが自分の意見と違っていても、その意見を聞くことでより良いものが生み出せますから。

ただ、フィードバックを受けるのは得意なのに、自分から相手にフィードバックを行うのは少し苦手なんです……。
それでも必要な場合は、まず良いところをちゃんと伝えた上で改善点を提示し「改善するかどうかはあなた次第ですよ」と伝えることを意識しています。そういうときに自分の意見が「たしかにそうだな」と納得してもらえるよう、日々のコミュニケーションにも気を配っています。

信頼関係を築けていれば「こうした方が良さそう」とか「それは私からはこう見えている」といった少し耳の痛いことを伝えても、受け入れてもらえるからです。
そういったやり取りがちゃんとできれば、チームや組織が強くなっていくと信じています。

先を見据え、データドリブンな採用にチャレンジしたい

以前、個人目標の評価の際に言われたのですが、私は何事に対しても「タフさ」と「前向きに捉える傾向」があると自分でも思います。他の人がやりたがらない仕事でも「まずやって実験してみましょう」と進めていくことができるのは私の長所です。

昔から「やってみてダメだったら変えればいい」という考え方を持っています。

やってみる前に議論だけが続くと、結局何も進まないこともありますよね。たとえそこに積み上げてきた歴史や経緯があっても、それを一度壊して次に進めていくことで新しい道が見えることもあるので、私のタフさや前向きさはその点で活きているのかもしれません。

今チャレンジしているのは「データドリブンなリクルーティング」に取り組むことです。

データをしっかりと見て、それを活かすことで、採用はもっと効率化することができると思っています。採用の仕事には細かな作業が多くありますが、そういった作業を効率化して、より本質的な活動(企画や候補者体験など)に時間を使いたいと考えています。
SmartHRの採用部には基本的なデータは蓄積されてはいますが、分析をするための基盤が構築できていません。今は社外の方にも協力してもらいながら、運用ルールや情報設計などの基盤づくりを進めているところです。

人事とデータ分析が両方できる人材は意外と少ないので、私がその2つの要素の架け橋になって進めていきたいと考えています。
すでに組織人事部にはデータ本部があり、入社後のデータを元に活躍度やエンゲージメントの数値化を行っています。将来的には、そのデータと採用側で整理したデータを組み合わせて「リファラル経由だと入社後のエンゲージメントが高い」といった入社前後の傾向を見られるようになることを目指しています。

もともと私はデータを見るのが得意ではなく、むしろ数字に弱い方でした。でもデータ分析の手法を学び、数字を元にした採用がうまくいくことを少しずつ経験して、データドリブンにやるべきところと、感情を大切にすべきところの両軸で考えられるようになることが重要だと学びました。

今の採用人事の仕事は楽しいですし、まだまだやりたいことがたくさんあるので、これからもタフに、そして前向きにチャレンジを続けていければと思います。

取材・文/@Miranda(カルチャー室)
写真/@ishimayu(カルチャー室)

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